ブルガリア遠征 第一回空道ヨーロッパ大会

第一回ヨーロッパ空道トーナメント遠征レポート東恵子(総本部事務局)

画像提供:日進支部神山支部長

いつも、遠征した方々には「いついつまでに必ずレポート提出お願いします。」と厳しく(?)お願いをしておりましたが、今回は記念すべき大会という事と、最高(最強)メンバーで行きましたので、敢えて私も書かせて頂く事になりました。

9月27日(木)

(午前11:00)
成田空港(第2ターミナル)に8人全員集合。遅刻者無し。さすが、皆さんリーダー(支部長)です。
私が海外遠征に同行致します際に気になるのは、まず服装です!!今まで毎回注意するのですが、空道をしている方は皆さん個性的ですから、毎回、出発当日に顔を合わせるまで、そして帰国するまでは、はらはらのし通しです。
今回はその心配は一切ありませんでした。ただとても印象的だったのは、高橋師範は旅なれていらっしゃるようで、準備も万端でした。履いていらしたズボンがとても楽そうで機能的なようで、お聞きしたなら、通関でベルトを外されたりする手間を省く為に、道着のズボンと同じくウエストを紐で締めるタイプに作られたようです。また、寒いという情報から革の上着をお召しになっていらっしゃいました。その他7名の方はそんなことは全然お構いなしなのか皆半袖で、そのコントラストが面白かったのですが、今回は天気予報が外れ皮ジャンの出番はありませんでした。

また、今回は大会で使う記念品(日本人形20個)、道着30着、NHG15個など等多くの荷物がありました。送ると送料がとても高いのと、人数が多いため皆さんで分担してもって貰うことにしました。その為、みなさん自分たちのスーツケースとダンボール箱6箱と大変な事でした。良く、東南アジアの方に行くと物凄い大きなバッグやダンボールを持っている人達を見て「何を持っていくんだろー?」といつも不思議に思っていましたが、自分達が回りからまさにその様な目で見られてしました。そんなわけで、一番心配していましたチェックインでしたが、フリーパスで本当にホットしました。

ところが、一難去って又一難!ミラノ経由ブルガリア(ソフィア)着の予定が、アリタリア航空が大幅に遅れミラノからの乗り継ぎに間に合わないと知らされました!どうしようとなった所、初めは仕事の都合で別便のビジネクラスで行くことになっていた高橋師範の「我々は空道のヨーロッパ大会に審判としてゆくので、どうしても遅れるわけにはいかないので」との厳格(!)な一声で、アリタリア航空からドイツ(フランクフルト)経由でソフィアに入るJALという、みなさん「ラッキー!」の声が上がった便に変えて貰いました。ビジネスクラスのお客さんは航空会社にとっても上得意ですから、その威力が示されたエピソードでした。

搭乗口に移動中
搭乗口に移動中

(13:30)
無事出発し、私にとってはかなり好きなノンビリした、(山田支部長や友次支部長は「退屈だなー」とい言いながらビールが進んでいたように見えました)フリータイムが始まりました。そんなこんなの着いてみればもう着いたという感じの12時間のフライトでした。現地時間28日の午前0時頃、ブルガリア、ソフィア空港着。ディンコ・ブルガリア支部長、選手、モスクワ審判団などから、花束を頂いての出迎えを受けました。出迎えの時女性に花束を渡すのはあちらの最高の出迎えのマナーのようです。その後30分の神風ドライブで無事(?)ホテルに着き、機内食でみな膨満感の顔だし、遅いのでそのまま、それぞれの部屋に分かれて就寝(現地時間28日午前2時頃)

9月28日(金)

(11:00)
各国支部長とルールミーティング
英語、ブルガリア語、ロシア語、フランス語、日本語などが乱れ飛び、コミュニケーションをとるのがかなり大変。ルールもどこまで理解できたのだろうか?(60〜70%?)
(14:00)
選手計量。かなり厳しくして頂いてもそれ程混乱はきたさなかったようでした。計量をして下さった廣井、友次両支部長通訳兼の土田支部長、横井さん苦労様でした。

(17:00)
明日29日の大会会場へ向かい下見と、集合時間に集まるがバスの陰なし。1時間の遅れでやっと移動のバスが来て会場へ。この時は日本とブルガリアとの時間の感覚の違いに面食らいました。その上日本側の指示と予想と、現実のギャップの差!何せ100通を越すとはいえ、メールだけでの指示なので無理もないのですが、例えば、「点数掲示板がないのでホワイトボードに直接書き込んで表示」と指示していたが用意されていない!やっと探してきたなら、ただ、べニア板に白いペンキを塗ったもの(確かにホワイトボードだが・・・)書き込む為にと持ってきたのはパ-マネントマーカーだった!一事が万事この調子、支部長方も気にして大丈夫ですか?という感じの連続。

とにかく日本のように時間を気にしながらきちんと行動する国は恐らく無いと思います。日本の感覚で動こうとするととても疲れるので、皆さんが試合前にストレスでお疲れになるといけないので「大丈夫でしょう。こちらのペースに合わせましょう!」と努めて何気なくしましたが・・・・・。

2時間程で終了し、早速チャイニーズレストランへ向かい、明日の成功を記念して乾杯!多少の気がかりは残っていましたが、料理がとてもおいしくて、それまでのストレスも吹っ飛びました(笑)。海外に出ると食事が私にとってはかなり大きなストレスや疲労の原因になりますが、ブルガリア料理は結構口に合うようです。食卓には必ずお酢とオリーブオイルがどこでもおいてあり、そのお酢をかけて食べるとさっぱりしてとてもおいしいためでしょうか。日本で有名なブルガリアヨーグルトもその名に恥じず、とてもおいしいです。

9月29日(土)

(9:00AM)
会場に向かう。この日は前の日に二度三度念を押しておいたので、どうにか昨日ほどは待たずに(?)会場に移動。しかし、一度会場に足を踏み入れてからは戦争のようでした。とにかく大会の流れのまるっきり分らない人達に塾長がメールでいろいろ指示をしただけで、この日を迎える事が出来たのは、逆に言えば、なんとも立派でした。さすが「空道」!!

開会式から閉会式まで滞りなく終了しましたが、本部側(塾長始め支部長の方々)は恐ろしいほどマメに動いておりました。開会式には在ブルガリア日本大使ご夫妻にも来て頂き大変感謝しております。

司会は一応世界大会で雰囲気を知っている娘の由美子と、ブルガリアのエミリー事務局長で何とか進行してくれました。私とハンガリーの支部長婦人のネリーさんとは会場中を走り回り選手係り。ネリーさんは途中「裸足になりたい!」と叫んでました。気がつけば開会式で並んでる選手は、帽子は被っているし、靴は履いているしと大変でした。そうかと思うと会場の隅では地元の武道具店でしょうか、販売ブースを作り勝手に作ってた空道着を売っているし(即ストップさせましたが)、なにが起きるかハプニングの連続でした。

試合は日本からのS級審判とモスクワからのS級やA級審判とで行いました。海外ではその国の言葉でする所もありますが、今回は日本語できちんと礼法も指導しつつ行いましたので、非常にキビキビと武道的雰囲気の中でスムーズに試合が進みました。とても心地良かったです。

次の選手がいないとか、負けた選手が出ようとしたりと、ドタバタがありながら試合も無事終了し、まずは大役を果たした充実感と、ドッと来た疲労感でホテルに戻り、打ち上げパーティーを待つことになりました。

さて、そこで又日本との感覚の差が・・・。「パーティーは何時から?」と聞いたら「21時から」と帰ってきた。ホテルに戻ったのが18時でしたから、日本人全員は「なんだーそれはー」「もう寝てしまう」とかいろいろ様々な声・・・そこで、日本人グループは19時に集合してパーティーが始まるまで「準備体操をしよう」(塾長言)ということでガーデンレストランで内輪の乾杯をしました。長田支部長はオランダ修行時代の唯一の楽しみだったという、AMSTELビールに囲まれて大満足の様子。

さて、やっと始まった打ち上げパーティー!一体どうなっているのか、みんなそれぞれ勝手にお酒を飲んだり話したりしていてさっぱり進まない。結局、塾長が
「Now ,let’s start closing party !! Until today you have acted alone in each country in Europe. But from Now on as we could make a Kudo family here in Europe too. Let’s cooperate each other and step forward for our brilliant future!
パーティを始めるぞー!ヨーロッパの各国は今日まで別個に活動してきたが空道ファミリーになった今日からは、空道の未来の為に協力して前進しよう!」
と口火を切ってやっとスタート。日本のように式次第というようなものはブルガリアの人達にはないのでしょうか。

9月30日(日)

朝一番に一足先に帰国される高橋師範を皆で見送り、11時から支部長昇段審査と一般の昇級審査が行われた。
16:00頃に終了 その後、近くのスーパーマーケットに買い物。
19:00からブルガリア料理が食べられるというレストランで夕食。
(ブルガリアでは夕食が9時過ぎ頃からは普通のこと)19:00では早すぎるらしい。ワインは素晴らしい美味しさでした。多分赤ワイン10本ぐらいがすぐなくなったのではという記憶。

10月1日(月)

10:00に日本大使館に伺って大使に大会にご出席していただいた事の御礼と、今後「空道」がブルガリアで普及する為のお力添えをして頂くお願いなどをしてまいりました。
その後2時間ほど市内観光をして空港へ向かい、ディンコ支部長はじめ事務局長のエミリア達に見送られてソフィアを出発しました。

たった15、6時間程の滞在でしたが、経由便の為、約一日ギリシャのアテネに滞在。空港着23時半で、ホテルは夜中の1時頃着でしたが、「折角ギリシャに立ち寄ったのだから」との塾長の発案で、それから(!)夜行性の動物の如く1時間ほど回遊しました。パンテノン宮殿の下のレストラン街にいい思い出があるらしく探しましたが、既に閉店しており(当然でしょ!)ファストフードの店で乾杯・・・・!

次の日も(とはいっても夜中の乾杯から帰って数時間後)、歩くことが好きな私達にとってはそれほどキツイ事ではありませんでしたが、3時間の坂登りもある“観光”は結構きつかったようです。しかしお天気もよく本当に素晴らしい景色でした、古代の歴史にしばし浸り幸せな気分でした。一生懸命歩いた甲斐があり、最後に港に面するレストランでのシーフードやビールも美味でした!!

以上のようなハードスケジュールをこなして10/3に無事帰国の途に着きました。
今回の遠征にご同行頂いた皆様本当にお疲れさまでした。ご同行頂いた方々には「空道」を愛してやまない人達が海外にも大勢いるという事を実感して頂けたかと思います。

最後になりましたが、評議委員長はじめ、支部長、各支部の方々から今回の遠征にあたりまして、ご協賛賜りました事を心より御礼申し上げます。

以上、東の初レポート終わります。

このページのトップへ

本サイトに掲載の記事・写真等の無断転載を禁止します。
Copyright(C)KUDO/DAIDOJUKU all right reserved.

このページを閉じる