日本語訳:横井伸幸

レポートDavid Abellan

今年2月の第一回ワールドカップ前、横井先輩から「高橋師範にバルセロナでセミナーを開いてもらってはどうか」というメールをいただきました。空道の世界で指折りの師範に、自分の街まで来ていただいた上で教えていただけるなんて滅多にないこと。ですからわたしは「ぜひお願いしたい」と即答し、実現に向けて動き始めました。

まずは東塾長の許可です。ワールドカップ期間中、高橋師範にセミナーをお願いするお許しをいただいたので(東塾長、ありがとうございます)。これを横井先輩に伝えました。
次に日程。最終的に9月末にしたのは、バルセロナのお祭りと重なるからであり、高橋師範にわたしの国の文化を少しでも知っていただけると思ったからです。

高橋師範はセミナーを3日に分けられました。最初は9月23日の金曜日、19時半から21時半まで。内容は基本稽古と移動稽古です。二回目は翌土曜日の午前10時から14時まで。内容はパンチ、キック、掴み等。三回目は日曜日の午前10時から14時まで。内容は投げ、絞め技、関節技です。

日程と内容が定まったところで、高橋師範の許可を得て、フランス支部やイタリア支部のメンバーに参加を促しました。フランスの土田支部長からは、同じ週末フランス国内でセミナーを開く予定があるため、参加はできないが成功を祈っているという返事をいただきました。一方で、これまで様々なイベントの場で何度も顔を合わせ、素晴らしい友好関係を築いてきたイタリアのレッチ支部長からは、自身の他、アンドレア・ロリ先輩やパオロ・ドナティ先輩を連れて参加するという返事をいただきました。

セミナー 23日

前日と当日の朝、横井先輩と電話で話し、師範が無事に到着したこと、それから東由美子さんが通訳としてわたしたちをサポートしてくれることを伺いました。本来はここで一安心するはず。ところが、わたしは少々緊張気味でした。というのも空道界の偉大な師の1人であり、その技術と真剣な態度ゆえ、これまでの人生で最も感銘を受けた人物の1人、高橋師範に再びお会いし、いよいよ教えていただけることになったからです。失礼があってもいけません。
午後になり、予定された時間に全員が集合。道場に上がったところでセミナーが始まりました。基本と移動で2時間。高橋師範は空道の基礎を説明し、それを日々道場で、正しい方法をもって繰り返すことの重要さを説きました。参加した36名にとっては、教わることが非常に多かった2時間。全員、師範の説明にとても満足していました。

セミナー 24日

この日も予定どおり朝10時に開始。2人ずつ組みになって4時間、パンチやキック、相手の攻撃への対処、防御法、掴みの攻防を練習しました。高橋師範は全て日本語で説明し、それを横井先輩がスペイン語に、東由美子さんがイタリア人や、留学のためバルセロナにやってきたロシア人(アレクサンダー)のために英語に訳します。師範が技を説明する際、わたしは何度か相手させていただきましたが、打撃の強烈さと正確さ、それから掴みの技術に驚きました。

セミナー 25日

この日も遅れることなく10時開始、14時終了。最初の3時間はプログラム通り投げ、絞め技、関節技で、空道ならではの技を教えていただきました。わたしを始め参加者のほとんどが初めて目にするものも幾つかありました。4時間目は新宿支部で行っているというスパーリング方法の紹介で、みんなの前に出たわたしとアレクサンダーは、師範が指示するさまざまな条件の下、マススパーを行いました。

最後に、師範に護身術のさわり部分を見せていただき、わたしはこれがどれほど効果的で、どれほど痛いか、身を持って経験しました。空道の護身術はとても興味深く、面白いので、将来的にはもっと深く学びたいと思います。

夜はいかにもバルセロナといった感のあるヨットハーバー前のレストランにて夕食会となりました。高橋師範と由美子さん、横井先輩、イタリア支部の3人にはスペイン料理の幾つかを味わっていただけたと思います。食後、師範が今回のセミナーの終了を宣言し、一同解散となりました。

あとがき

高橋師範による3日間のセミナーに参加したことで、空道の世界における自分はまだまだ始まったばかりだということを思い知りました。先は非常に長く、スペインの空道を然るべきレベルまで上げるには、ただ一生懸命やるしかありません。それでも、この学びの3日間は本当に素晴らしいものでした。今回教わったことは今後数年、自分の練習と指導の礎石となってくれるでしょう。

謝辞

まずはこのセミナーを許可してくださった東塾長に感謝いたします。塾長に認めていただけなければ、今回のセミナー開催は不可能でした。 東塾長、ありがとうございました。
次に、バルセロナまで来ることを厭わず、わたしたちに素晴らしい稽古をつけてくださった高橋師範に感謝いたします。この3日間でわたしたちは空道をより深く知ることができました。今回得た知識と技術を、この先どんどん伸ばしていきたいと思います。
高橋師範、ありがとうございました。

イタリア支部から参加してくださったレッチ先生、アンドレア・ロリ先輩、パオロ・ドナティ先輩にも感謝いたします。彼らとわたしたちは空道によって結びつき、友情を築いてきた仲間です。レッチ先生のイタリア支部はヨーロッパでも最も活動的な支部のひとつであり、空道の大会・イベントを組織する力を持っています。彼らと一緒に何かをやれるのは本当に嬉しい。ありがとうございました。

同じく、バルセロナまで来てセミナーに参加してくださった東由美子さんにも感謝いたします。彼女のサポートと通訳は、それは素晴らしいものでした。ありがとうございました。

最後に、このセミナーの実現に協力してくださった横井先輩に感謝いたします。自分にとって最初の指導者であった横井先輩とわたしは、ここバルセロナで厳しい時を共に過ごしました。寒い日も暑い日も、雨が降った日も降らない日も、10人集まった日もわたしたち2人だけだった日も、朝早く公園で一緒に練習したものです。 彼のおかげでわたしは空道の世界を知り、彼の献身と努力のおかげでいまスペインに空道があります。また、彼が高橋師範とわたしの間に入って動いてくれなかったら今回のセミナーは実現しなかったでしょう。
横井先輩、ありがとうございました。

スペイン語原文(PDFファイル 44KB)

David Abellan

更新日2011.10.26

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