ウクライナ遠征随行記東由美子

東由美子「ウクライナ遠征随行記(長編)」

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4月26日快晴 17℃ 暖かい

7:00起床。外を覗いて見ると、なんと大自然の中。アゾフ海沿いの森林の中というロケーションでした。快晴の下サイクリングのしたくなるような所です。

<大セミナー>

10:00集合。ロシアから駆けつけたゾーリン支部長も合流。11:00セミナー開始。代々木体育館を新しくしたような、大きくてきれいな会場です。別館か新館のようなところに道場があり、本館であろう会場でセミナーです。塾長達に続いて付いて行くと、そこは・・・、室内サッカー競技場です。約200名が整列し、塾長達は歓声とともに拍手で迎えられます。予期せぬ想像以上の光景に圧巻でした。

この日もセミナーの流れは前日と同様です。テクニック講習の際、田中さんは前日に肘のテクニックを披露し過ぎた事を、塾長に、冗談交じりで「過剰サービスだ」と言われていたため、「しまった」とこの日の肘は控えていました。2.5時間のセミナーの後、昼食のため休憩に。昨日にも勢いの増した写真撮影とサイン大会が30〜40分に及びます。

<ランチ>

14:30 ランチ。その後、会場近くの、アゾフ海や炭鉱が望める小高い丘に上り、仕切り直しの小休止。セミナー、写真撮影、サイン会、とお疲れの様子の皆さんは「うーっっ」と背伸びをしてわずかな充電の時間です。

<昇段審査>

16:00 昇段審査開始。参加は24名。4名の主審に分担して行いました。
田中さん曰く、軽量級の多かった組ではレベルが高い方もいたようでした。その組には、第3回世界大会に出場していたオジィウメンコ選手も参加していました。塾長は、その組とは他の組で審判をしていましたが、「ハードハードハード!」とずっと怒鳴っていました。私が見ても、オズミチェンコ選手のやっていた組手とは明らかに勢いが違い、緩めているという事がわかりました。塾長曰く、「海外では審査基準が緩くなりがちなので、行く際には普段から見本として厳しくやるが、それにしても緩すぎる」ということでした。

見学者の中に、第三回世界大会に出場した、ストレチェンコ選手、イリヤ選手もいました。世界大会に参加した3名の選手をなんとなく覚えていたのでご挨拶に行くと、私も世界大会翌日の河口湖へのお別れパーティーにお手伝いで参加していたこともあり、皆さん覚えていて下さって、空道は、世界大会だけではなく、ずっと繋がっているということを改めて実感し、とてもありがたく思いました。19:30過ぎに審査を終了し、会場を出ます。

<ウォッカ章・第2幕>

21:00 打ち上げパーティー開始。30名程度参加です。コサック料理のレストランで本物のコサック(コサックというのは、コサックダンスで有名な方達だと思っていたので、民間の傭兵ということを聞き、驚きました!)の方によるエンターテイメントの催しがありました。もちろん塾長も、大きなコサックの方に呼ばれ、度胸試しに参加しますが、疲れているのかあまりキレがよくない印象を受けました。
ゾーリン支部長・サモヒン支部長と、来年のワールドカップの件等、少々込み入った話が懸案で話し込んでいたためと思われます。料理は、ほとんどお肉かチーズを使った料理ですが、多種多様な料理ばかりなので、おいしくてお腹いっぱい食べてしまいます。日本人の口に合うと思いました。胃は疲れますが・・・。
田中さんはすぐに皆さんの中に飛び込んで行き、ウォッカの杯数を着実に重ねていました。「お水じゃないですよぉ・・・。」というような勢いです。さすが、そんな努力の巡業の甲斐あって、‘田中ブラザーズ/TEAM田中’と名乗る一団が結成されていました。哲学は、「お酒・スポーツ・女性」、行動規範は「食べる、飲む」だそうです。かなり硬い結束のようです。

2時間ほど経過し、周りを見渡すとパラパラと帰り始めている様子。せっかくまた皆さんいつ会えるか分からない最後のパーティーなのに、出だしで塾長がコサックの方にいじられた以外は、皆さんと塾長との接点が全くないことに気が付きます。そこで塾長に、「何かおもしろいスピーチなどそろそろいかがですか?」と煽りに行きます。すると少々考えるも、ネタがあまり思い浮かばないようですが、塾長はとりあえず正面に出て行き、コノネンコ師範代、田中さんも並ぶと、皆さん続々と集まってきます。「よーし、みんな、グラス持てー!」とウォッカをグラスを掲げます。ウォッカ章第2幕です。「1st Round−!行くぞー!」始まり、グラスを空かして順々に基本稽古が始まりました。まずは上段。次に「2nd Roundー!」といって次々に進めます。そして、「次に、蹴り、始めるぞー!」といって、いざ準備体操が始まる時に、お店から、「お店のウォッカが全て無くなってしまいました」ということで「押ー忍!」と言って、珍しく、万歳もゴッドファーザーもなく、拍手でお開きです。24:00頃終了。
あ、そういえばコサックダンスって見てない!実際は踊らないのでしょうか・・・と疑問が残ります。

<ホテルに戻り、反省会>

最後にかなり飲んでいるはずなのに、塾長はほぼ(本当に)しらふのような様子でした。田中さんは30杯以上飲んでいるようでしたが・・・。様子がいつもと違いおかしいな、と思い後で聞くと、世界大会の日程等を、ロシアで一方的に決めていたり・・・というようなこと等々が引っかかっていたようです。
とはいうものの、1:30頃ホテルへ戻り、そのままでは物足りなくなってきたようで、塾長が声とエンジン(笑)を掛けて、反省会開始。ホテル内のバーへお酒を買いに行きます。ここにいたお店の女性も美人です。待っている間雑談をしていると、大変気さくな良い方で、話も弾みます。リアナさんと名前を教えてもらったので、部屋までわざわざグラスを持ってきてくれた際に「Thank you, Riana☆」とお礼を言うと、塾長が「Riana, You drink!」というような感じで一杯勧めますが、リアナさんは「今仕事中なので無理です」というような感じで一蹴。・・・かっこいい。(笑)

その後、おそらく(笑)真面目な話が続き、塾長が最近お気に入りの、“万歳と降参”の蘊蓄と、万歳の練習で終わります。反省会を解散した後、私は、翌日の帰国便のチェックインと座席変更をしようと塾長のPCに向かいますが、さすがに疲れが出て、途中そのまま眠りに。4:00前後。

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