東孝の格闘空手 空手リアルアーツシリーズ 15 VOL1

この連載は『月刊空手道』(福昌堂発行)1985年12月号に収録されたものです。肩書は掲載当時のものです

格闘コンビネーション

第八章接近戦からの連繋

“空手は一撃必殺”

これはフィクションである。このことは今までも機会があるたびに述べてきた。もちろん相手が素人であったり、格技レベルが低い人間ならそれも十分に可能だろう。またレベルの高い人間でも不意打ちなどならあり得るだろうが、それは希有な例といえよう。月刊空手道十月号の「カラテ・エクスプレス」の中でも空手家よ、おごるなかれ!”という記事で私が思っていることと似たようなことをいっているが、これは現実なのだ。人間は興奮状態にあればあるほどそう簡単には倒れない。

現実の闘いの場合、様相はボクシングや空手の試合のようなスマートさはない。ルールなど存在しないからこそ相手を制するためにはショート、ミドル、ロング、あらゆる間合いの攻防にたける必要があるのだ。

 

人は興奮状態にあるときは本能的に前進する。無意識に相手につかみかかろうとするのが自然である。そういったことを考えれば、空手をする人間は接近戦、特に肘、膝、組み技を大いに研究する必要があるのだ。首の太い大きな人間と対峙する場合、接近しての顔面への肘・膝・頭突き・金的攻撃がかなり有効になるのである。

そこで今回は接近戦からの肘、膝を含んだ連繋を紹介しよう。