東孝の格闘空手 空手リアルアーツシリーズ ⑫ VOL2

この連載は『月刊空手道』(福昌堂発行)1985年9月号に収録されたものです。肩書は掲載当時のものです

ブルース・リーの映画はたいていの人が観ていると思うが、彼は映画でよく足刀を使っている。彼は足刀を主武器とするため構えは、体をほとんど半身にして、上体を後方に引くといった非常に特徴ある形をとる。(写真2)これは相手のパンチがとどかないように上体を引いて、自分の前足で足刀やフックキックの先制攻撃をするための構えといえる。

 私はよく、技というのは、さらに立ち方はルールによって大きく変化するといっているが、あの彼の構えでは、下段蹴りを使う相手に対しては絶対不利になるのである。(足の長い外人なら一概にそうとはいえないにしても、しかし接近して乱打戦になれば、半身の構えは非常に不利になる)したがって格闘の第一撃目に足刀を使うからといってブルース・リーの立ち方からの技を頭に思い浮べてはいけない。あの立ち方はあくまで可変的な立ち方と解するべきである。

分解

一撃目の足刀はカウンターをも分らいにくい

 オーソドックスな構えから一撃目の足刀に入るわけだが、この一撃目としての足刀に関してはカウンターの心配はあまりない。この足刀の直線運動で、相手の注意を正面に引いておいてから、すばやい回転で右後ろ蹴りに繋ぐ。これがはずされた場合は左回し蹴り、もしくは右後ろ回し蹴りの着地の反動を利用し右回し蹴りもよいが、どちらも当然カウンターに注意しなければいけない。