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チリ遠征レポート

【ほんのちょっと絶句】

遠征メンバーに選んで頂きチリに行って来ました。搭乗人数の関係上、先発隊で先生、事務局長、友次さん(八王子支部長)黒木(江東支部長)が成田→ダラス→マイアミ→サンティアゴ(チリ)へ、自分と今をときめく加藤久輝・・・ほぼ面識無しです・・・成田→ニューヨーク→リマ(メキシコ)→サンティアゴ(チリ)と乗り継ぎを合わせると、約27時間、密着二人旅です。久輝、身長185センチ、自分、身長162センチと二人揃って歩くと(厳密にはカルガモの様に自分が後をついてまわると言った様に)何処かで見たコメディ映画の様です。フランス人の母と日本人の父をご両親に持つ久輝はフランス語、日本語、英語を使いこなし通訳の仕事を本業とし、フランスに住んでいた事もあり、海外は旅慣れたもので、乗り継ぎも通訳も全て久輝まかせなので、威張りたいのに威張れない先輩になってしまいました。

先発隊の宴会ぶり、乱れっぷりを目に浮かべながら、久輝と二人で軽めの乾杯。自分がビールで久輝日本酒ワンカップ、とその容姿からは想像しづらいかも。 なお、今回は毎回の文章だけでは飽きると思い(読んで下さる皆さんの事を考えてか?それとも字数を減らす為か・・・)沢山撮影した写真と共に説明を加えていきたいと思いますが、どうしても食べ物の映像が多くなってしまう所はご了承下さい(笑)

リマから空席を繋げてリラックスする久輝。
リマから空席を繋げてリラックスする久輝。

なぜか美味しく感じてしまう機内食、家の食事で出てきたら多分怒ると思う(笑)遠征中機内食は全部で13回食べました。さすがに後半は飽きた・・・
なぜか美味しく感じてしまう機内食、家の食事で出てきたら多分怒ると思う(笑)
遠征中機内食は全部で13回食べました。さすがに後半は飽きた・・・

【ニューヨークJFケネディ空港】

日本出国から13時間経過、予約の段階で通路側の座席を確保出来たので、足を延ばす事が出来、座席中央の席よりは多少ましだったが、体中が固まっていた。アメリカのへの入国審査は以前にも増してセキュリティが厳しくなり、上着はシャツ1枚のみ、靴まで脱がされた、しかも土足で歩く通路を、普通に素足で歩かされる・・・日本では考えられない。

チリに向かう途中でメキシコはリマに一度着陸して、リマで降りる人間は降り、サンティアゴに向かう客はそのまま搭乗したまま、これも日本では見る事の出来ないケース、我々が座っている横を清掃員が掃除をしている、しかも結構いい加減に・・・。チリ、サンティアゴまで後3時間、期待をふくらませながらも到着後の予定、合流の仕方について、何も打ち合わせが無い状態だったので少し不安が・・・自分とは対照的に久輝は「ホテルの名前を聞いているので、迎えがいなければタクシーで向かいましょう」と頼もしい限り。

なぜか美味しく感じてしまう機内食、家の食事で出てきたら多分怒ると思う(笑)遠征中機内食は全部で13回食べました。さすがに後半は飽きた・・・
JFケネディ空港で食ったビーフのサンドウイッチ、機内食より遥かに美味かった。

JFケネディ空港で食ったビーフのサンドウイッチ、機内食より遥かに美味かった。

【無事合流】

空港にはチリ支部長のラファエルと弟子のマックスが迎えにきており、挨拶も早々にホテルの方へ。

先発隊のメンバーとも合流、左から友次さん黒木、マックス
先発隊のメンバーとも合流、左から友次さん黒木、マックス

サンディエゴ市内の高級5星ホテル、当然トレーニングジム付きプールにサウナ付き!
サンディエゴ市内の高級5星ホテル、
当然トレーニングジム付きプールにサウナ付き!

向かって左、ラファエル、チリでは有名な名士元大学の教授で経済アナリスト?自分のテレビ番組も持っている因みに35歳
向かって左、ラファエル、
チリでは有名な名士元大学の教授で経済アナリスト?
自分のテレビ番組も持っている因みに35歳

近代的な街並み、公園等も綺麗に整備されていた。

サンティアゴ到着当日は、夜の夕食会まで時間があり明日からの準備や休息を少し取る事が出来ました。それにしても自分はついている!今までの海外遠征もそうでしたが、今回も待遇、その他全てにおいて満たされていて、今回も五つ星ホテルと豪華な食事を頂けた・・・エジプト遠征のレポートを読んでいるだけに五十嵐(三沢支部長)には悪いな(笑)。知らなかったのですが、ヨーロッパも含め南米も日没がだいたい夜の21:00pm位で、日本感覚でそろそろ18:00pm頃かなと思いきや、時計を確認してみたら、もう20:30pm・・・時差ボケに追い打ちをかけそうな環境です。

初日から豪勢、ただし日本と異なり脂身の無い肉が高級をされる為、結構固かった。
初日から豪勢、
ただし日本と異なり脂身の無い肉が高級をされる為、結構固かった。

ラファエルが主催してくれた初日の夕食会、時間が18:30pm。日没後21:00pm位からがチリディナータイムとなる為、一般客が来ていません。貸切りの状態です。
ラファエルが主催してくれた初日の夕食会、
時間が18:30pm。日没後21:00pm位からがチリディナータイムとなる為、
一般客が来ていません。貸切りの状態です。

【1月8日、滞在2日目】

朝食を済まして、セミナーの準備、遠征を重ねるうちに南米特有の味付けにも慣れて、朝から食欲全開です。
まずいな・・・モンゴル遠征では5キロの増量(とにかく朝から肉ばかり)してしまっただけに、きっちり体を動かしておかないと。

バイキング形式の朝食、滞在中とにかく野菜と果物を朝に補充。
バイキング形式の朝食、滞在中とにかく野菜と果物を朝に補充。

日本人の「心」を友次さんと黒木に叩き込まれる久輝!
日本人の「心」を友次さんと黒木に叩き込まれる久輝!
日本人でも打ち返すのが難しい友次さんの変化球攻撃に
メキシコに引き続きやられていた(笑)。
ついでに黒木もやられていた・・・
完璧に打ち返せるのは山田先輩(新潟支部長)だけかもしれません。
日本人の「心」を友次さんと黒木に叩き込まれる久輝!

【セミナー】

海外遠征に参加する度に思うのですが、参加者のやる気と緊張感をひしひしと感じます。
個人差はかなりありましたが、MMAや柔術等をベースとしている者も見受けられ、寝技については結構なレベルです。また今回が空道のセミナーに殆どが初参加で有りながらルールへの対応も早かっと思います。
10:00amより準備体操から始まり、塾長の号令の元、基本稽古、新移動と息つく暇なくどんどん進みます。

ラファエルの準備が大変良く、順調すぎる位にセミナーが予定より早く進む。
ラファエルの準備が大変良く、順調すぎる位にセミナーが予定より早く進む。

休息時間に談笑。
休息時間に談笑。

遠征期間中に、セミナー、審査、試合と日本では考える事の出来ない様なハードなスケジュールを我々も選手もこなしますので、セミナー終了後か試合終了後のどちらかに昇段審査を行う事となります。これは選手にとってはかなり大変な事ですが、これも修行の一環です。今回、明日の試合に出場する選手については前半の2名を空道ルール、後半3名を柔道+肘、膝、頭突き有りの新審査基準(基本的に柔道組みで行われますが、そこに肘と頭突きを入れて行くので、より実戦的な形での立ち組みが展開)の合計5名で審査。
セミナー、審査の終了後、黒木と二人でホテル近所を徒歩で散策、黒木がいたおかげで大変助かりました、黒木と言えば今さら説明する必要も無い有名プロレスラー、メキシコ修行時代に培った流暢なスペイン語で下町のレストラン等で食事(自分一人では来れません・・・)ここで食ったハンバーガー?が最高に美味かった!後日、友次さんと久輝も加わり、他の庶民派レストランにも足を向けましたが、そこも美味かったです。前述した様に高級レストランの肉には脂がのっていないのに比べ庶民派レストランの味付けが自分には非常に合っていました。ここだけの話・・・ラファエルには悪いけどチリ入りしてから一番美味かったなぁ・・・。

海外に来て思う事、何を注文しても日本とは盛りが違う。
海外に来て思う事、何を注文しても日本とは盛りが違う。

日本で販売しても、確実に売れるでしょう!中身は肉とサボテンの炒めた物が入っていた。
日本で販売しても、確実に売れるでしょう!
中身は肉とサボテンの炒めた物が入っていた。

チリ初日こそ食事を18:00pm頃でしたが、二日目からは地元の人達同様21:00pmでのディナーとなり、夕食までに時間にも多少余裕が出来、黒木とのホテル周辺の散策終了後に軽く睡眠をとってから、ホテルのトレーニングジムへ。申し合わせた訳でも無いのに気が付けば塾長を筆頭にメンバー全員が汗を流しに来ていて、やはり指導だけでは皆もの足りないのか、チリ滞在期間中は毎日ここのジムで体を動かす事になりました。

昼は質素に
昼は質素に水とすかすかなリンゴと
べちゃべちゃなサンドウイッチでした。
因みに水をレストラン等で頼むと
普通に炭酸水が出て来ます。
日頃から炭酸水を愛飲している自分は嬉しかったです。

無事にセミナーと審査が終了、セミナー会場前で塾長、事務局長と記念撮影
無事にセミナーと審査が終了、
セミナー会場前で塾長、事務局長と記念撮影

【1月9日、滞在3日目、試合当日】

全体として何事も無く順調に進みました。
今回チリでの大会の開催自体が初めての事もあり、大会の運営については少し戸惑いを隠せない点もありましたが、第一回と言う事を考えれば上出来だったと思います。
今回、日本代表として試合に出場する事となった久輝、さすがに少し緊張した様子が伺えましたが、試合が始まってみると初戦から決勝まで一方的な試合運びで圧勝でした。何処の国でもいますが、久樹の決勝戦での対戦した選手、拳を合わせるふり(ボクシング的な要素です。お互いにお願いしますで挨拶は既にすませている訳ですから)をして殴りかかったりと、見ている側に不快感を持たすには十分な要素を持った選手でした。
日本の武道としての空道を、精神面からもしっかりと学んでいける様、今後に期待したいと思います。

青道着ラファエル、副審に混ざったのは良いのですが、試合中にテレビの取材が入り途中で退席、急遽塾長が主審に!
青道着ラファエル、
副審に混ざったのは良いのですが、
試合中にテレビの取材が入り途中で退席、急遽塾長が主審に!

試合後、久輝なりに反省点を探していた様に思えます。どんな所にも吸収出来る事は沢山あります。強くなってこそ謙虚な姿勢がなくては、人からも認めてもらえません、謙虚さが無くなってしまっては、ただのならず者でしか無いと思います。彼にはそう言う謙虚さや、人を思うやさしい心を持ち合わせている人間だと感じました。

セミナーや試合の終了後は
セミナーや試合の終了後は

セミナーや試合の終了後は、参加者が次々と是非記念撮影を一緒にと順番待ちをしながら、お願いに来てくれました。

それにしても、海外での審判はいつも大変ですが、今回は更に変則的でした。主審の方は自分と友次さんと黒木の3人交代で行ったのですが・・・副審の方は選手係兼、本戦時間の計測に寝技時間の計測をこなしながら判定を行いました(汗)、スキルアップに繋がるか?
試合終了後はディナーまでの空き時間を利用して、随行メンバー全員で庶民派レストランに食事へ、食べ過ぎない様にと自重していたつもりでしたが・・・無理でした・・・。

食い過ぎです・・・

食い過ぎです・・・

ここで紹介

ここで紹介、ブラジル支部長のトーレスとチリMMAでは負け無しマックス、私、チリ支部長のラファエル、3人同い年で気が合ってます・・・3人 共体じゅうタトゥだらけですが、こちらではファッション感覚です。マックスもトーレスも大学の先生です。驚きました!

この日の夜は、久々に日本食のレストランへ、久々の「お米」が美味かった。
日本(帯広)を離れたのが1月5日で、既に5日間が過ぎていましたが地球の裏側までの移動時間と日没の遅さと毎日のバタバタ感に緊張感で、チリでの滞在期間が「あっ」と言う間に過ぎて行く様に感じ、多少の名残惜しさを感じています。
おそらく、日本から渡航する外国の国としては、乗り継ぎの関係もあるので、チリが最も遠いのではないでしょうか?地球儀片手に見てみると、厳密にはイースター島(モアイで有名)でしょうか、地球儀上ではすぐ近くにある様に見えますが、チリ、イースター島間に、日本列島が裕に入りますから、飛行機で3時間はかかると思います(日本って本当に小っさ)。

恥ずかしながら、イースター島は無人島だと思っていました。久輝に教えてもらって知ったのですが、ちゃんと人が住んでいるとの事でした。知り合いにイースター島出身者がいるらしい・・・。
チリは世界3大美人輩出国の一つだそうです(こう言う事は進んで調べます)。
チリとコロンビアとコスタリカだそうです。
コロンビアは最初の遠征で行き、今回がチリ、凄い!塾長と黒木と自分が3つの内2つ制覇している、日本人でも少ないのでは?残るはコスタリカだけか・・・久輝に支部を出してもらうか・・・。

【1月10日、滞在4日目】

観光です。
観光です。

観光です。チリ名産ワイン、ワイナリーのはしごで、朝からワイン三昧、アルコールの抜ける暇がありません。ワイン教室的イベントもありグラスを光で透かし、色を見たりグラスをくるくる回して(上手く回らん)空気を含ませたり、香りを嗅いだり、そして口に含んで転したり・・・ワイン片手に「ビール飲みてぇ」と心の中(少し口にも出した・・・)で叫んでいたのは自分だけでしょうか。
観光ついでに最近話題になった炭鉱現場は?と言う質問をしたところ、既に誰かが質問していたらしく、1000q離れているから「無理」と断られていたらしい。

ジャパニーズマフィアの試し撃ち!・・・ではありません。
ジャパニーズマフィアの試し撃ち!・・・ではありません。

馬車で農場内の散策
馬車で農場内の散策

事務局長と2ショットで撮らしてもらいました。
事務局長と2ショットで撮らしてもらいました。

巨大なワインの樽から直接試飲・・・のふり。
巨大なワインの樽から直接試飲・・・のふり。

いつもは海外遠征らしいハプニングもあるのですが、今回はラファエルの手順が良い事もあって、何事も無く順調な毎日を過ごしていましたが、そろそろ何か起こるのかなと思っていたところ・・・ありました、と言うか始まったと言うか・・・最終日のディナーを催してもらったのですが、何故か我々とイタリアンマフィアが同室で隔離?壁を1枚挟んで一般客と分けられました。物を運んで来るウエイターの手が小刻みに震えていて、完全に我々もジャパニーズマフィアと思われた様です。しかもそのウエイター、下っ端(自分達)から順にパンを配って行き、塾長の所でパン落としてました・・・しかも3回も、最後は事務局長がナイスキャッチで大爆笑。だめだろそこで落としたら、それは撃たれても文句言えない(笑)。 イタリアンマフィアが横の席でポーカーに興じている間、大笑いしながらマフィアネタで盛り上がっていたのですが、よく考えてみたら「マフィア」なんて言葉は世界共通の言語なので、事情をよく理解出来ているマックス達はいつもと違って少し無言でした・・・。

パンの上に生肉を乗っけたもので、初めて食べました。
パンの上に生肉を乗っけたもので、初めて食べました。

高級な肉料理でした、庶民派の肉が好きだとか言ったら怒られますね。
高級な肉料理でした、
庶民派の肉が好きだとか言ったら怒られますね。

ホテルのバーカウンターに勝手に入り込んで
ホテルのバーカウンターに勝手に入り込んで
バーテンダーになり、ご満悦の塾長・・・
世界中何処の国にも阻止出来る人間がいません。

久輝と偶然同じ様な格好になったのですが・・・何でしょうかねぇ、同じ人間なのに、この体型の違いは・・・。
久輝と偶然同じ様な格好になったのですが・・・
何でしょうかねぇ、同じ人間なのに、この体型の違いは・・・。

この写真を見ていて思いだしました、朝食時に、久輝がパンを鷲づかみで持って来て、それをテーブルの上に無造作に投げ出した後、素手でパンを中央から粉を撒き散らしながら割って、手づかみでハムを挟み込み、ムシャムシャとほおばった姿を目の当たりにして一瞬思考停止、(テーブル上はパン屑だらけ)ですが・・・格好が良いんですね・・・不思議と。これを自分がやったら、「あの手足の短い生き物をつまみ出せ」とか言われるのでしょうか。

最終日、この日の便でチリ、サンティアゴを後にします。簡単な買い物をすませた後ラファエルの招待で美術館行って来ました、サプライズのつもりで予定に入れてくれたと思います。サプライズすぎます。
聞けば昼食を頂いたレストランや、美術館のマネージャーもしているらしくチリでの活躍ぶりを改めて感じました。

宴会ばかりではありません・・・チリの歴史文化等も勉強させてもらいました。今回は盛り沢山過ぎます。
宴会ばかりではありません・・・
チリの歴史文化等も勉強させてもらいました。
今回は盛り沢山過ぎます。

街角ではこんな風景も。
街角ではこんな風景も。

帰りの便も行き同様に、塾長、事務局長、友次さん、黒木の先発隊がサンティアゴ→マイアミ→ダラス→成田のルートで自分と久輝の後発隊がサンティアゴ→マイアミ→ニューヨーク→成田の予定でしたが、久樹の機転で同じ便での調整を利かせる事が出来ました、ただし発券は行うが座席がまだ決定してないので、乗り換える空港で順番待ちと言う内容ですが・・・少し不安です。

入国用の用紙を書き込む。
入国用の用紙を書き込む。

不安的中、マイアミ到着後、入国時に事件発生、乗り継ぎの時間自体もともと無い事もありましたが、入国審査時に自分の前の人間がボディチェックを受けたりと、更に時間を要してしまい次の便の乗り継ぎ時間もぎりぎりとなっていたところに、運悪く塾長がボディチェックを、しかも何故か2回も捕まりました・・・。 塾長と事務局長を残し、先にマイアミ→ダラスの便へ4人で向かいチェックインの手続きを行いましたが、既にキャンセル待ちの客が搭乗していて、座席が3名分しか無いとの事です。

ここから黒木と久輝の対応の速さには本当に驚きと感心でした。二人共海外での生活を経験している事もあり、判断が的確で、まず次の便の搭乗人数の空きを調べた後(後発便は4名の空き)、黒木と久輝で目配せしながら「俺と友次先輩で先に行く」と即決し、飛行機の中へ駆け込んで行きました。
久輝と自分は塾長、事務局長と合流後に次の便で日本へ向かう事に、考えてみると海外渡航歴の少ない自分と友次さんをこの場に残す訳にも行きませんので、最良の判断です。格好良すぎるぜ、黒木と久輝・・・と、格好の悪い先輩と言う図式でした・・・。

その3分後に塾長と事務局長に合流出来、事情の説明をし、次の便を待つ事に、しかしこの便もまだ確定した訳でも無いので、正面の電光掲示板に塾長、事務局長、自分の名前が未確定覧にでかでかと掲示されており(久輝は既に確定済)搭乗が確定すると確定覧に氏名が移動と言う仕組みにやっと気が付いた自分。最初に事務局長確定、なんでしょうか・・・これはロシアンルーレットか?・・・妙な緊張感が・・・塾長、事務局長の心中は、飛永をここにおいて行くのは絶対にNGと言う気持が強く、「飛永さんが残る様になるのであれば、代りに誰か(塾長・事務局長・久輝の誰か)残りましょう」と事務局長の提案、いるだけなのに・・・足、引っ張ってる「うーむ最後まで格好悪い俺・・・」。内心、残るなら残っても良いかなと言う気持も有りましたが、逆の立場で考えればよ―く理解出来る事で、マイアミに飛永残して日本に戻っても美味い酒が飲めない、日本国内に置き換えて、もしも自分が北海道から東京まで少年部の引率をして、帰りの便の席数が足りないから先に帰れるか?と言う話ですよね?(今、自分の置かれている立場は少年部とさほど変わらない事は確かでしょう・・・)それは無理!絶対に。

無事に全員の座席が確保出来、マイアミからダラス、成田へ、後で知ったのですが、この日世界的に寒波に見舞われていて最初に久輝と飛ぶはずだったニューヨークは雪の為、空港は閉鎖となっていました。 なんだかんだと有りましたが、ダラス行きのルートをチリの段階で選択していなければ、もう数日間足止めを食らう事になったと思います。 行きの飛行機も揺れましたが、帰りは更に揺れました、震度5とか言うレベルでは無いです。地上では絶対に味わえません!アラスカ上空一万メートルを時速1060km(旅客機って音速超えるんだ・・・少し感動)激しい揺れが始まり、無重力状態(エレベーター下りの激しい感じです)となって、飛行機自体の翼がウエイブ状態(これで飛行機って壊れないのは凄い!)を横目で見ながら、高度を確認したら四千メートルまで落下していました、(下の山が結構近くなってた・・・)成田に無事に着いた時に皆に凄く話したかったのですが、レポートネタに取っておこうと思い誰にも喋っていません(笑)。

帰りの便

帰りの便、自分達と同様にエコノミーで移動する塾長と事務局長(写真中央)
本当に大変です・・・乗り変え合わせて、この状態が27時間です。

遠征に行く度に思う事は、海外の空道家達の熱意の強さです。日本空道界が今後も世界を牽引して行く為には、今まで以上の弛まぬ努力が必要となって来ると思います。今後は技術だけでは無く、どの様な形で社会に貢献していく事が可能なのか、自分なりのしっかりとした「哲学」が必要となってきているのではないでしょうか、ただ強ければ良い、と言う考えでは社会では全く通用しません、国際社会ではなおの事だと考えます。 地球の裏側にも侍がいる様に、今や空道家は世界中に熱い魂を持って存在します。

最後になりましたが、本当に忙しい合間をぬいながら、心のこもった対応をしてくれたラファエルには大変感謝しています。ラファエルやマックス、ブラジルのトーレスからはヒシヒシとやる気、熱意を肌で感じる事が出来、彼らを見ていて、南米は今後間違い無く大きく飛躍し世界大会やワールドカップで上位に入る選手を輩出して来ると思います。海外勢としてロシアの一極化を崩す為にも是非頑張って下さい。微力ですが今後も協力させて頂きたいと思います。 随行者とは、いつも寝食、移動を共にする事で、日頃では話の出来ない事を聴く事が出来て、今回もいろいろな事を学ぶ事が出来ました(日々研鑽です)友次さん黒木、久輝ありがとう。 塾長、事務局長、最初が順調だった分、最後にひやひやさせてしまいすいません、自分がいた事で旅の最後にアクセントが付いたと言う事で許して下さい(笑)。
今回も留守中を預かってくれた帯広支部、美幌、の一般部の皆に感謝、変則的日程にも関わらず御協力頂いた少年部ご父兄の皆さんありがとうございました(また協力して下さい(笑))。

海外遠征に行く度に日本と言う国を外から眺め、客観視して資本主義の末期的症状なのかな…等と偉そうに考える様にもなりました、ですが日本の外に出なかった時には考える発想さえ無かった事でしたので、自分なりにスキルがアップしている事は確かです。
そのスキルの元、帯広支部の為、空道界の為、しいては社会の為に何が出来るのか、これからも真剣に考え、本気で現代の寺子屋を目指して行きたいと強く思いました。

飛永耕治(帯広支部)※文中画像、キャプションを含む

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