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チリ遠征レポート

押忍、江東支部の黒木です。昨年のメキシコ・キューバ遠征に続き、1月6日〜13日の日程で南米チリに行って来ました。先ず始めにこの機会を与えて下さいました、東塾長、事務局長、有難うございました。初めて遠征をご一緒させて頂きました、飛永支部長、友次支部長、大変お世話になりました。加藤選手、今回も有難う。では早速リポートさせて頂きます!

今回こそは絶対に集合時間に遅刻をしないと固く誓って(一応、前回は10分前に到着)自宅を出発。(フフフ、これなら俺が一番乗りだ!)と思っていたところに友次支部長から御電話が!「黒木君、今どこ?俺、成田に着いてるんだけど・・・。」(おぉ〜、何てこったぁ!まだ30分は掛かる)「お、押忍、直ぐ行きます!」蕎麦屋の出前ばりの返事をして空港へ向いました。アメリカンエアラインのカウンターを探していると「くろーき!」と完全に聞き覚えのある声がするではありませんか!そうです、塾長がすでにいらっしゃってました。南米タイムはいけません。こ、これからは1時間前到着を心掛けます。押忍。

そばを生ビールで流し込んでいざ出発です。往きは自宅を出発してから現地ホテルに到着するまで約38時間という長旅でした。機内で同じ体勢が続いて体が固くなってはセミナーに支障が出るので定期的にアルコールで体のほぐしケアを試みました(笑)。炭酸入りから水割りへと変化しながら。(友次支部長、お疲れのところお付き合い下さいまして有難うございました!)

途中、ダラスで12時間のトランジットだった為ダウンタウンへ向い、元アメリカ大統領ジョン・F・ケネディの暗殺現場にある博物館に行きました。その名も「THE SIXTH FLOOR MUSEUM」。この赤茶色のレンガの建物の六階から銃弾は放たれたのです。まずびっくりしたのはアメリカはアメリカでも現場がダラスだったとは思いもしませんでした。(こんなローカルな所でパレードをしていたなんて)イメージではもっと都市部かと思っていました。

暗殺現場の道路には×印が二箇所残されています。これは一発目と二発目の銃弾がここで命中した事を意味しています。民放テレビの世界の衝撃映像番組で何回か見たことのある現場を実際にいってみるなんて、とても貴重な体験となりました。博物館の中は案の定、全てが英文での説明でしたので自分の理解度は限りなく0%に近いものでした(苦笑)。写真パネルだけがせめてもの救いでした(笑)。

チリ・サンティアゴ空港にはラファエル支部長と来月のワールドカップに出場するマックス選手が迎えに来てくれました。ホテルに到着後、ニューヨーク経由で到着した飛永支部長、加藤選手と合流しました。その日は夕食を済ませ、翌日のセミナーと審査会に控えました。

セミナー会場となったのは世界大会後の河口湖旅行時の“塾長からのローキック”で有名になった?ラファエル支部長の元の職場・チリ大学の体育館でした。会場は広く二面用意されていてセミナーには初心者から他流経験者、チリ支部塾生と様々な人で溢れかえりました。50人から60人位は居たでしょうか?

その中に見覚えのある顔が!ブラジルからトーレス支部長も参加していました。一年ちょい振りの再会です。彼も来月のワールドカップに出場します。セミナーでは各々が技術講習の時だけでなくルール講習でも積極的に質問をしてきて彼らの“覚えよう”という熱心さが伝わってきました。審査会は翌日に大会を控えてる事もあり、立ち組みと寝技のみで行われ、組手そのものは試合で審査をするという斬新な形式の審査会でした。

大会では既報通り加藤選手の圧勝で幕を閉じましたが、その他、軽量クラスで動きの良い選手が数名居ました。打撃は荒さが目立ちまだ発展途上の感が否めませんが寝技には十分対応出来ていました。ここで強く感じたのは全体的にルールを覚えて試合をする以前に、礼法が出来てない点でした。日本でも最近そうなりがちですが、「挨拶・礼法は重要な事」だと徹底していかないと日本武道の良さ、文化が廃れていって自分達の道を誇れなくなるのではと改めて考えさせられました。大会中も審判&即席選手係りをやりながら言葉が分かる範囲で“声を出して挨拶をするように”“きちんとお辞儀をするように”と何度も言いながらの進行でした。

今回、自分にとって同世代のラファエル支部長が日本から塾長や我々を招き大会を開催し成功を収めたという事実がとても良い刺激になりました。日本に居る自分はいつも総本部に甘え、先輩支部長方の後ろをついていくだけで大したことはしてません。これからは世界に対抗していく意味でも、自分達の世代が横の繋がりを活かし、こういう事をきっちりと徹底していかなければ、武道文化の継承は有り得ないんだと痛感しました。今回も行ってみて良かったです!押忍。

黒木克昌(江東支部)

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