スイス遠征
スイス遠征レポート加藤久輝(安城同好会)

押忍! 安城同好会の加藤久輝です。このたび5月3日から5月8日迄、スイス遠征に参加させて頂きました。今回は塾長、由美子さんと現地で合流する土田先輩とセミナーを開く予定でしたが、本部の都合もあり由美子さんも日本に残る事になりました。そして僕は塾長と成田空港からスイスのローザンヌまで二人きりで移動する事になりました。
正直、出発する前には不安でした。

オーストリア経由の便なので言葉に困ったらと言う不安では無く(塾長も僕もそれなりに英語話せるので)、いや〜着く迄に飲まされるな〜と言う不安でも無く(喜んでお付き合いします!)、もっと基本的な事で不安でした。土田先輩と合流する迄ちゃんと失礼な事をせず、礼儀正しく塾長とご一緒できるか、という事です。
今までは塾長と海外遠征に参加させて頂いた時は必ず塾長とのお付き合いが深い先輩方がいましたから僕の役割は簡単でした。半分通訳、半分外国勢を潰せという気楽な立場でいられました。
だが今回は違います。責任重大です。

11時15分、成田空港からオーストリアのウイーヌまで11時間30分。2時間ほどの待ち時間のあとで乗り換えて、1時間位の飛行で無事にスイスのジュネーブ空港に現地時間3日午後5時45分に着きました。
ジュネーブ空港にはフランス支部長の土田先輩、同じパリ支部のティーヌさん、フランスのレーヌ支部からのファブリス支部長、リュクサンブールからのマーシャル支部長とロイクさん、そうして今回スイス支部を開いて初段審査を受けるジンガさんとジンガのお父さんと後輩のロドリさんが迎えに来てくれていました。

車で1時間ほどの移動で今回のセミナーをするローザンヌ市に着きました。あまり聞いたことない町かもしれないですが、オリンピックの本部がある町として世界的に有名な街で、フランスとの国境となるレマン湖の反対側にある町は、ミネラルウォーターで同じく世界的に有名なあの“エビアン”市です。プチ情報として、エビアン市内はエビアンの水は飲み放題です。

個人的には15年ぶりのスイスでしたが大分変わってました。スイスのイメージというと銀行、チーズ、時計、ナイフ&勿論スイス人=白人。でもローザンヌは違います。凄くコスモポリタンな町なのにセカセカしない所が魅力的です。
スイスは主な3ヶ国語に分かれてあります。6割ドイツ語、3割フランス語、1割イタリア語です。(※)ローザンヌは西スイスにあるので言葉はフランス語ですので今回指導する時は非常に楽でした。

※編集部注 スイスはドイツ語、フランス語、イタリア語の公用語に加えロマンシュ語の4つの言語圏をもつ。

直接ホテル迄送って貰いました後、シャワーなどをして皆さんで夕ご飯を食べに出かけました。五月のスイスは完全にサマータイムに入っていて、夜10:00過ぎても明るいのでカフェのテラスでゆっくり飲みながらのんびりする人々が目立ちます。
晩御飯はジンガさんの奥さんが勤めているイタリアン料理屋にてでした。

お店までは地下鉄で移動しましたがジンガさんはとにかく顔が広いです。一緒に歩くと何処に行っても知り合いがいてすぐ挨拶します。 第一印象は良い意味でのセールスマン的で、あとで以前ディスクジョッキーをしていたと聞きましたが、空道の発展には必要な人材だとも思いました。
その後ホテルに帰って、次の日の昼迄はフリーでした。

土曜日は昼からセミナーが開始しまた。ジンガさんの生徒が20人に、フランスから3人、リュクサンブールから2人、ルーマニアから3人。
塾長が膝を痛めている為、塾長に指示して頂き、土田先輩と僕で役割を分担し、指導を行いました。
体操と基本を終えた後に初心者と経験者の2グループに分け、土田先輩が経験者のグループに投げから入り、僕は初心者のグループと移動稽古からですが、途中で何度か両グループに塾長から各技のポイントアドバイスという感じで進みました。その後は全員で組み手を回しました。
全体的にレベルが決して高くはないですがまだ十代の生徒が半分程で身体能力の非常に高い生徒が何人かいましたので5年後には期待出来ると思います。

初日のセミナーが終わった後、ローザンヌの人気のある中華料理屋に食べに行く予定でした。
ジンガさんが予約していたにも関わらず、お店に着くと予約はしていないと言われ、店内が満員だった為、外のテーブルに無理やり座されました。嫌そうな顔で注文を取った後、乾杯のビールの人数分が来なくてずっと待たされました。(セミナーが上手く行ったからでしょう、塾長もなぜか何も言わないで面白がってました。)
そしてやっと揃ったと思った時に店員さんが転けてジョッキの4分の1をテーブルにこぼしてしまいました。そこに謝って新しいビールを持って来れれば問題が無かったもしれないですが、その店員さんに交換してもらう様に頼んだら、テーブルを拭かずに断られて、「これでいいから飲め」と・・・。 勿論、頭に来ました。(塾長と土田先輩はサッサと立って他の店に向かいました。)
結果、ジンガさんが店長を呼んで、注文を全部キャンセルして、その間に塾長が土田先輩と近くのチャイニーズファストフードに入って、そこで晩御飯を取る事になりました。この店は前とは逆に、一気に10人もの客が増えたので大喜び。普通のサービスがもの凄く良く見えました。)

日曜日の二日目のセミナーも昼から開始しました。 前日と同じく体操、基本と移動を行いました。その後審査を申し込んでいた生徒とジンガさんの初段審査が始まりました。ジンガさんの生徒達が積極的に攻め続けて、面白い試合が多かったです。
そして、ヘッドギアーの苦しさに耐えながら、ジンガさんも周りからの応援もあって、ギリギリ8人組み手に合格しました。

一回ホテルに帰った後にステーキハウスに食べに行き、特に問題なく美味しい料理を頂きました。
翌日の月曜日はIOC(国際オリンピック委員会)でミーティングを予定していましたが担当者の都合が悪くてキャンセルになり、わざわざ持って来てたスーツの出番がありませんでした。キャンセルになったことでその日の行事が無くなり、塾長が一日中ずっと部屋で今度、教育関係の出版会社から出される、武道を通じての教育論の原稿を書いておられました。僕は外でブラブラと観光をしながら夜の打ち上げパーティの時間を待ちました。

パーティは初日のイタリアン料理屋さんで行いました。
そこにジンガさんが日本料理のシェフを呼んで、すき焼き、てんぷらや焼き鳥が出て来ました。塾長も「この天ぷらは日本で食べるのと全く同じだ」と感心してましたが、料理が本格的で美味しかったです。

最後にジンガさんが塾長を喜ばす為に用意していたオーケストラに塾長得意の「マイウェイ」を頼みましたがちょっとカリビアン風にアレンジされていたバージョンなので、あとで「バンドの人には悪いが、俺はカラオケが合うんだよな」と塾長も苦戦しておられたようです。

次の朝7時からタクシーに乗ってジュネーブ空港に戻り、最初の便はチューリッヒ空港迄。その次の成田行きの便が満席だったので塾長とばらばら席になって、しかも通路側も取れずに。
席に座ってから少し寝ようと思って目が覚めたら離陸していたし、隣の女性が怒った顔で荷物を全部纏めて、スチュワーデスにここが嫌、席を何処でも良いから替えてくれと叫んでいました。
まさか寝ながらマズイ事したのではないかと心配していましたが、実は後ろの男性と背もたれの角度で揉めていたらしくて、その男性の前席に座りたくなかったようです。すぐに塾長を呼んで、最終的は隣席と塾長の通路側の席を確保出来たという運の良い話でした。

以上、スイス遠征のレポートでした。
今回も塾長、土田先輩、ジンガさん、お世話になりました。ありがとうございました。押忍

加藤久輝(安城同好会)

更新日2013.5.15

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