モスクワ遠征レポート

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モスクワ遠征レポート

前原映子(久喜支部)

久喜支部の前原です。
この度、出場させて頂きました、ロシア武道・格闘技大会を報告いたします。

11月26日

7時40分 大宮駅で渡辺慎二支部長と合流。ONライナーという大宮〜成田空港直通バスにて成田へ出発。 10時成田空港着。搭乗機の到着が遅れ、15時成田発。アエロフロートでモスクワへ。
現地時間19時30分(日本との時差は6時間) モスクワ着。
通訳のアーニャさん、マイヤさんと合流。
滞在先のホテルへモスクワ支部所属の塾生の運転する車で移動。

22時頃 今回泊まるところになっているイズマイロフ・ベータというモスクワ五輪の際、選手村として建てられたホテルに到着。実は乗り物が苦手でかなりグロッキー状態でした(笑)
ホテル到着後、すぐに撮影(試合の選手入場の際に会場のオーロラビジョンに映るもの)があると言われる。通訳のお二人も知らされていなかったようで、かなり驚いておりました。
歩いて数分のイズマイロフホテルの別棟にあるリングのあるトレーニングルームへ移動。道着に着替えて撮影開始。サンドバック打ちとシャドウをやってほしいとのこと。

先程までグロッキー状態でしたが、道着を着ると気分の悪さがなくなりそれなりに動けました。 23時撮影終了。自分の部屋へ案内されようやく落ち着けました。24時就寝。

11月27日

6時30分起床  今日も入場する際に使用する映像の撮影。今日はスタジオでの撮影ということで、12時にホテルを車で出発。
そのスタジオ(テレビ局?)は古びた工場(どう見ても廃屋)が立ち並ぶ敷地内にあり最初一体どこへ連れて行かれるのか不安になりました(笑)
私の撮影は2、3時間後だというのでスタジオ内のカフェで昼食。

15時頃撮影開始。空道の特色を出したシャドウをしてほしいとのことで、渡辺支部長との打ち合わせ通り、突き蹴り〜掴んで肘・膝・頭突きを入れた後に体落し〜極めの動作をゆっくり目に大きく動きましたが、監督さんは投げの動作をお気に召さなかったようで(苦笑)投げは却下されてしまいました。回転系の技も入れてほしいと言われ後ろ回し蹴りやりましたが、私は後ろ回し蹴りが苦手な為あまり上手くできませんでした。すみません。撮影終了。

20時にモスクワのゾーリン支部長、アナスキン支部長、ベゼルチャコフ支部長のお三方と夕食をとることになっておりますが、まだ時間があるので通訳のお二人と渡辺支部長と私の四人で夜のモスクワを散歩。

夕食は中華のレストランでしたが、試合前であると言う事と昨日今日の疲れで食欲がわかず、あまり食べられませんでした。折角招待して頂いたのに申し訳ありません。今回出場する大会の重要性とNHG空について語り合いました。

11月28日

6時30分起床
今日はフリータイムということで、午前はホテルの近くにあるお土産市場「ヴェルニサージュ」へ。午後はクレムリンにあるダイヤモンド庫へ行きました。このダイヤモンド庫というのは通常はモスクワの人でも二ヶ月以上前に予約をしないと入れないとの事ですが、ベゼルチャコフ支部長のご尽力により私たちも入れることに。ロシアの国宝を目の当たりにする事が出来ました。

因みに私たちの泊まっているホテルには今大会に出場する他国の選手も滞在しておりますが、試合の日までホテルに一日中いるとのことでした。

試合前の緊張感の中、気晴らしも出来ずにずーっとホテルにこもっていなければならないなんて・・。それに比べて私は常に通訳の方がついていて下さったお陰で、いろいろなところへ行けました。この様に取り計らって下さったゾーリン支部長、アナスキン支部長、ベゼルチャコフ支部長に本当に感謝しております。

11月29日

今日は18時から計量がありますが、それまでフリータイム。
試合は明日なので午前中は部屋でのんびりと過ごし12時から初日の撮影で使った私たちの泊まっているホテルの別棟にあるトレーニングルームでマススパーや寝技(相手を投げた場合と投げられた場合の展開)をやり、動きの最終チェック。

18時計量。私は計量パスしましたが、ビコワ選手は道が混んでいるのか、地下鉄のラッシュに巻き込まれたとかで結局来ませんでした。

11月30日

いよいよ試合当日。
ホテルから大会会場までバスで移動。2時間ほど掛かりました。
会場は私の印象では今年の北斗旗無差別が行われる代々木の体育館位の規模でした。リングと畳の二面があり畳の方は高さがリングと同じになるように一段上げられているのですが、エスケープゾーンがなく場外際がすぐ段差になっており縺れた(もつれた)場合危険になるのでは?と思いました。

会場に着いてすぐ入場の仕方の説明がありました。一通り終わり次いで審判をする方用の説明がされておりましたが、途中で一人控え室へ戻りウォーミングアップを始めました。同じ控え室の他の選手がなかなか戻ってこないな〜と思っていたら審判説明の後に行われていた開会式をそのまま見ていたようです。
アップも大体済んだので会場に戻ってみると観客席はすでにお客さんでいっぱいになっており、ロシアの国旗を振っている方がたくさんいました。
スクリーンでは今日行われる競技の映像が順番にながされており、空道の映像では塾長が映っておられました。
私は10試合目なので、それまで観戦したり渡辺支部長とマススパーをしたりしました。

マスの際はビコワ選手陣営に見られないように気を付けていたのですが、最後の最後で見られてしまい、作戦変更なのか何やら打ち合わせをしているようでした。

いよいよ10試合目で先にビコワ選手が入場。すごい声援です。続いて私も入場。
壇上に上がるとビコワ選手は観客にアピール。ロシアコールが起こっていました。さすがに慣れているなぁという感じでした。

試合開始。(渡辺支部長は主審)
ビコワ選手いきなりサウスポーで構え、距離をとってくる(事前に私が柔道をやっていると知っていたので寝技を警戒されたのか・・。)
当然突っ込んで来るものと思っていたので驚きました。
ローを蹴られるとさすがに強烈です。踏み込んできての左フックの初動が速くカウンターが合わせられず、最初の一発をもらうせいで一瞬動きが止まってしまい、そこからパンチの連打〜組んでの膝がきました。私は帯を持って場外に押し出すのが精一杯。
そうこうしている内に「効果1」をとられてしまいました。

ビコワ選手は一息ついた模様。またも距離をとって来るのでそれを私が追っかけるような展開に。ビコワ選手が左フックにきた時に頭を振りかぶってストレートを合わせようとすると頭が下がったところに左ハイ。そう来ると読まれていてのか・・、ビコワ選手目もいいです。私が蹴りを出しても見切られてしまいます。そしてまた「効果1」をとられてしまいました。う〜ん、どう攻めたらいいのか・・。あっという間に1分半経過。

試合は自動延長な為、効果を2つとられておりますが延長戦へ。
延長に入ると攻め疲れからか、少しずつビコワ選手の勢い、手数が減ってきたように思えましたが、まだ攻撃の出だしが捉えきれずパンチ連打〜左ハイでダウンはしませんでしたが、有効をとられてしまいます。この時、私が前に前に出続けるのに対してビコワ選手は下がりながらパンチから蹴りにつなげてきたので、蹴りの後にビコワ選手尻餅をついていました。場所が場外際だった為、渡辺支部長は選手が落ちないように身を挺して守り自分が落っこちてしまいました。ビコワ選手はビックリしたように私を見ているし渡辺支部長は落ちてしまうし・・。アレっという感じでした。

そこから、ビコワ選手はスタミナが切れだしたのか私でもローがカットでき右フック(なぜかビコワ選手は途中から元のオーソドックスにチェンジ)も見切れるようになりました。

それで次に向こうが攻撃に来た際に左ストレートのカウンターが合い、組んでの頭突きが当たるとビコワ選手は組んでいたのにいきなり力を抜いて背中を向けるように動きが止まります。つい戦意喪失の相手に攻撃を加えてはいけないという甘い考えが出てしまい結局ノーポイントでした。もう残り時間もわずか、ここまでポイント差があると寝技で一本取るしかないと投げにいきますが、さすがビコワ選手、投げる事ができません。そこで試合終了。

日本女子の代表として行かせて頂いたのに、大差で負けてしまいました。
本当に申し訳ありません。

今回、ビコワ選手と戦ってみて分かった事は、

これらをもとに今後精進していきたいと思います。押忍。

12月1日

帰国の日。19時20分モスクワ発。
今日までの6日間非常に貴重な体験を数多くさせて頂きました。

最後になってしまいましたが、
塾長、モスクワ遠征に行かせて頂き本当にありがとうございました。
ビザの手続きなど、いろいろなことをして下さった事務局長ならびに事務局の皆様ありがとうございました。
そして、仮想ビコワとしてお忙しい中スパーリングにお付き合い下さいました岡先輩、その場を提供して下さった、三輪先輩、女子クラスの皆さんありがとうございました。
自分に出来る恩返しは、強くなって次こそビコワ選手に勝つ事だけだと思います。 これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い致します!押忍!!

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