北京セミナーレポート

佐野教明(新宿支部)

7月30日より8月3日までの5日間、東先生、新潟支部の高橋選手と中国の北京に遠征をさせて頂きました。今回の目的は北京大学での空道のセミナーを行うことです。以下レポート致します。

7月30日
12時に成田空港にて東先生、高橋選手と合流。自分は海外へ行くのは6年ぶりです。中国へ行くのは初めてで、売店でガイドブックを買い現地の情報をチェックする。最近は北京も治安が悪くなっているとのことで、少し緊張する。
18時に北京空港に到着。結構暑く、東京とほとんど変わらない感じ。時差は約1時間とのこと。空港ロビーで今回の主催者である宋さん、通訳の陽子さん(日本語専攻の学生)、学生10名ほどのメンバーから熱烈歓迎を受ける。彼らは東先生に会えたことをすごく喜んでおり、自分も嬉しく思いました。
チャーターしたマイクロバスにてホテルへ向かう。北京の町並みは想像以上に 高層ビルが多く、日本とは違うスケールの大きさを感じました。また車の多さにも驚きましたが、走っているのは欧州車ばかりで、日本車はほとんど走っていませんでした。
ホテルのレストランにて歓迎会を開いてもらい、皆で乾杯する。食事はどれも日本で食べている中華料理よりは味付けが濃いのですが、美味しかったです。

7月31日
自分達が泊まっているホテルは学生路という地区にあり、大学が集まっている地域です。6時に起床して、隣の北京地学大学の構内を散歩する。早い時間なのにグラウンドではサッカーやテニスをやっている学生が多く驚きました。ホテルへ戻り、高橋くんと朝食をとる。バイキング形式で、肉饅や春雨を食べるが結構美味い。9時に宋さんが迎えにきて、タクシーで北京大学へ向かう。こっちの道路は3車線か4車線が多いのですが、歩行者は平気で横断してきます。自転車も車道を走っていて、ドライバーとやりあっています。いつ事故がおこってもおかしくないと思いましたが、不思議と遠征中に事故は見かけませんでした。
北京大学に到着。構内に入るが大学というよりは一つの町といっていいほどの大きさで、学生は1万人、教職員合わせて2万人が住んでいるそうです。
武道場は100年前に建てられたもので歴史を感じました。
「歓迎東先生御一行様」の垂幕と「東孝老師」の張り紙がありました。
10時より第一部のセミナー開始。東先生による基本稽古の指導を行いました。30人程が参加。いままでは宋さんの指導で極真スタイルの稽古をしてきたようですが、大半が白帯で、赤帯(5級とのこと)が6名ほど。女性も5名ほどが参加していました。
動きは少しぎこちないのですが、気迫は凄く、空道を習うのが楽しくてしょうがないといった様子です。
東先生の指導はとても分かりやすく、学生たちのフォームが変わっていくのが確認できました。また、東先生の説明を聞いていて自分がいかに基本を理解せずにやっていたのかが分かり反省しました。これからは初心に帰って基本稽古を見直そうと思います。

第一部セミナー終了後。構内の食堂へ移動。ビールで乾杯。ここでの料理は味付けも良く、特に美味しかったです。
15時より第二部のセミナーを開始。
自分と高橋選手とで基本稽古を行った後、東先生による移動稽古の指導。
体力的にきつそうな学生もいましたが、彼らの熱意は高く、あっというまに18時30分になりました。終了後、日本から来た、林さん(散打のコーディネーター)と合流。
武道場前にて、みなで記念撮影。珍しいのか、周りで見ていた中国人も写真を撮っていました。

夜はホテルから10分ほど歩いたところにあるレストランで食事をとりました。この店では、北京ダックが出てきましたが、日本で食べたものよりも、皮の厚みがあり量も多く、とても美味かったです。料理はどれも美味しく、ついつい食べ過ぎてしまいます。しかし東先生も言っていましたが、ビールの冷やし方が甘く(どの店でもそうでした)少し残念でした。

8月1日
9時に宋さんが迎えに来てタクシーで聖華大学へ向かう。こっちのタクシーは シトロエンかルノーといった小型車が多いが、皆スピードを出して飛ばしています。聖華大学も北京大学に劣らず広い構内で、正門から武道場のある体育館まで20分ほど歩く。体育館がまた大きくて日本の有明コロシアムほどの大きさがありました。
10時よりセミナー開始。昨日と同じメンバーが全員参加していました。
自分と高橋選手とで基本稽古を行った後、東先生による組技の指導。
受身から基本の首投げ、グラウンドでの腕ひき十字固め、アキレス腱固め、ひざ十字固めの流れで行いました。組技は全く経験が無い学生がほとんどで、皆で何回も反復しながら指導しました。ただ、ここの武道場は空調が全く効かない上に、密閉度が高いので外気温よりも高い状況でした。最後の30分で、東先生、高橋選手、自分が元立ちとなり、学生を相手にスパーリングを行いました。(基本ルール)彼らは技術はありませんが、気迫と体力で押してくるような組手でした。
東先生から言われていたこともあり、キッチリとパンチとキックを入れさせてもらいました。
スパーリング終了後、高橋選手と空道ルールのデモンストレーション。
打撃はフリーにして、お互い1回ずつ投げるといった形で行いました。
初めて見る空道のスパーリングに皆、驚いている様子でした。

13時セミナー終了。
遠征の目的である空道のセミナーが好評の内に終わり安心する。
ホテルに戻りレストランで、皆で乾杯する。ビールを運んできたウエイターに東先生が空道の説明をして、ぜひ入門するようにと話すと、その場で入門が決定しました。15時より宋さんと通訳の徐さんの案内で高橋選手と天安門広場へ向かう。広場の大きさに驚く。東京ドームの40倍近くの広さらしく、50万人が収容できるとのこと。この広場で十数年前に、学生が軍により千人近くが殺されたことを思うと複雑な気持ちになりました。
19時にホテルに戻るが夏バテでダウンしてしまい、夕食もとらずにベッドで寝ていました。腕君、食事につきあえずゴメン!

8月2日
朝おきるとすっかり体調も回復。今日は朝から観光です。セミナーで仲良くなった趙さんがガイドに来てくれるとのことで安心する。バスに乗って万里の長城へ、北京から1時間ほどでした。
90分ほど登ったのですが、階段の角度がきつくあっというまに汗が噴き出してきました。塀の間に穴が開いてるので趙さんへ聞くと、弓を射る場所とのこと。建設機械も無い時代にこの塀を数千キロも築いた、中国人の凄さを感じました。お土産に高橋くんと一緒に中国の刀剣を買ったのですが、趙さんが一緒だったので値引きもスムーズにいきました。(あとでこの刀剣が問題になるのですが・・・)
お昼は土産物屋の売店で牛肉ラーメンを食べましたが、思ったよりさっぱりしていて、美味かったです。地下宮殿を見学した後、18時にホテルへ帰りました。
夜はホテルのレストランで東先生、高橋くん、自分、林さんと食事をした後、 市内へカラオケに出かけました。こっちのカラオケは色々なスタイルがあるようですが、今回は日本式のカラオケボックスへ行きました。途中で今回の主催者である宋さんも合流し、日本語、英語、中国語入り混じって熱唱しましたが、やはり一番は東先生の演歌です。
自分は、今まであまり演歌は聴きませんでしたが、外国で聞く演歌はとても心に響きました。
12時に終了して、ホテルへ帰りました。

8月3日
7時に宋さんが迎えに来てタクシーで北京空港へ。
今回の遠征では、宋さんが終始、気を使ってくれたおかげで気持ちよく行動することができました。5日間ですっかり仲良くなり、中国に友達が出来た気持ちです。空港ではしっかり握手をして別れました。
成田空港へ13時着。
ようやく日本についてほっとしました。通関もスムーズにと思っていたら、高橋くんのバックから出ていた刀剣が税関の方の目についた様です。鉄製の刀で60センチ以上のものは持ち込めないようです。刀は取り上げられ、鞘だけ記念に持ち帰りました。

今回の中国遠征を経験したことで自分の人生にとって大きな財産となりました。
誘っていただいた東先生には心から感謝しています。
いろいろとお世話になった高橋くん、ありがとう。
宋さん、林さん、徐さん、趙さん、陽子さん、謝謝!

本サイトに掲載の記事・写真等の無断転載を禁止します。
Copyright(C)KUDO/DAIDOJUKU all right reserved.

このページを閉じる