2003年 北斗旗全日本 空道無差別選手権大会の見所
愈々2003年の最後を飾る「北斗旗全日本空道無差別選手権大会」が開催されます。一昨年、2001年11月、東京代々木の杜に集まった、世界23カ国のボクシング、キック、テコンドウ、サンボ、柔道、レスリング等など、多くの武道、格闘技の精鋭に対し、日本選手が"武道母国日本"を守るために死力を振り絞って闘い抜き、大きな感動を呼んだ、あの「01北斗旗 第一回世界空道選手権」から早2年が経ちました。

その間、海外のあと2年後に来る「第2回大会」に賭ける意気込みは驚異的で、正に"沸騰"しております。「第一回大会」で多くの優勝経験者や、ベテラン選手が引退し後進が育っていないと言われた大道塾に新たな台頭はあるのでしょうか?

今年の他団体からの参加選手は、昨年「北斗旗」初参戦でいきなり、第3位に入賞した、超巨漢、194cm、96Kg、体力指数300!のアレキサンダー・ロバーツが、「今年こそは優勝し、プロ転向への手土産に!」と再び、「北斗旗」の奪取を狙い来襲します。更に例年好成績を残す日本拳法から'99年にベスト8に進出した岡崎克史が、そして新たに「北斗旗ワールド」に挑戦する、硬式空手の王者、西沢一成選手など、実績ある手ごわい相手が名乗りを上げました。

それに対する大道塾勢。
昨年、そのアレキサンダー・ロバーツの発言に「『北斗旗』を舐めてる!」と発奮、準決勝で見事に下した、清水和磨。今年の体力別では世界大会を視野に入れ、敢えて超級にエントリーし、無差別級優勝4回の伝説のヒットマン長田賢一と堂々と打ち合い大きな自信を得、「今年の無差別は必ず取ります」と宣言!

一方、172cm、86kgと重量級としては小兵に属しながら、強烈な投げ技と切れの良い打撃に、頭突きなどの実戦的な技の連携で圧倒的な勝ち方をし、「小よく大を制す」を体現する山崎 進は度重なる重量級優勝にも拘らず、意外にまだ「無差別」を制していない。「冗談じゃない、今度は俺だ!」とばかりに立ちはだかります。

あのアレクセイ・コノネンコと壮絶な打ち合いをし、王座を奪った寺本正之は、長年の体力トレーニングを裏づけとし、軽重量級ながら昨年「無差別」では堂々の第4位。今年は遂に、「無差別級優勝」を狙います。

怪我の為、残念ながら「第一回世界大会」は見送った、無差別上位入賞の常連、五十嵐祐司が「第二回世界大会」こそは!との執念で復活。長身から繰り出すパンチと、接近戦での膝蹴りそして自信を付けている寝技で東北予選を全て一本勝ちで制し、全国制覇を期します。全国大会でのブランクをどう克服するか注目したいところ。

大道塾は「迫力が減少するので、グローブを着用し素面で戦え」との声に対し、競技者の安全に考慮し、ダメージを軽減する"顔面防具"と、ダメージの残りにくい、軽量の"拳サポーター"の着用を固守してますが、その為、「真の打撃の効果が評価されにくいので、最近では寝技決着が多くなっている」との指摘もありました。そこで、今年の予選大会より、より現実に即し「効果」、「有効」、「技あり」、「一本」の経過時間を3秒から2秒に短縮した所、試合の安全性が向上し、同時に打撃での決着が増え、「打撃系総合武道」の持つスピード感と、緊迫感が一層増しました。

1981年の大道塾設立時からの塾是「『総合武道』が、単なる肉体的な強さのみの追求ではなく、益々混迷を深める『青少年教育』と『社会人の自己実現力の向上』に貢献し得るという意味の"社会体育"として、"一般社会"に定着するよう、邁進して行きます。どうか、「大道塾」、「空道」、「北斗旗」のこれらの趣旨をご理解頂き、ご来場、ご観戦頂きたいものだと思います。   以上